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GOOD MORNING 学園長!

第10話 今時の英会話とは何か。

公用語が日本語であるときに、国民皆英会話という方針をいかに理解したらいいのか。考えられることは、日本社会で生活するに当たり英語で会話ができないと不便を感じると言うことである。しかし、私のように長年日本人をやってきて、英会話を必要とする状況に遭遇したのは、これまでの人生の中でたったの一回にすぎなかった。この一回のために英会話を学習することが、いかにばかげたことであるのかは言うまでもない。もし、そうではなく、将来における留学もしくはビジネスチャンスの準備というのであれば、準備するのに必要な時期に学習すればよいことで、それでもなく中学一年から高校三年までの六年間というもの、歪んでいるとはいえ、英語なるもの(受験英語と呼ばれ、その実態は英語ではないが)を学んでいるのである。よって、国民皆英会話を旗印にして、小学教育にまで英会話を導入するという必要性は全くない、と言わざるをえない。にもかかわらず、国民皆英会話を唱える考え方は、第九話で明らかにしたように、「なぜ英会話を学習するのか」という大前提を、国民が意識して認め、しかる後に学習する、というのではなく、英会話に対してもつ日本人の美意識、“かっこいいから”といった副次的理由で、まるで習い事の一つでもするかのように、膨大な時間と労力とお金を投入するのである。しかも、その学習法と来たら日本人特有の、「暗記詰め込み」で、漢字を覚えるがごときである。子供の精神的負担はかえって大きくなり、その心は、意に反してますます方向の定まらない窮鼠状態になっていく。何と愚かなことをすることか。

それでは、Good bye!