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GOOD MORNING 学園長!

第71話 自我の目覚め

春,土筆が芽を吹くと“太陽の光“を体一杯受けてすくすく育っていく。
人間も母のお腹から生まれてくると”母乳“を一杯飲んですくすくと育っていく。
人間には、その数年後、自分はこの人間社会の中でたった「1人しかいないもの」、そして「自分には何でもできる、できるような気がする」と思う時が必ず来る。誰にも必ず来る。この現象を「自我の目覚め」と呼ぼう。
この現象は人間にしか生まれてこない、土筆にはない第二の現象、「意識」の存在である。この意識の存在は、今度は“教育の力“によって1人の人間の「人生哲学」へと結実していく。この哲学こそ人間が子孫に残すことのできる大切な心の財産である。
しかし、ここで立ち止まって考えてみよう。
一体全体、われわれ人間は皆この「人生哲学」をもっているのだろうか。
もし、もっていないとすれば子孫は必ず滅ぶ。
心の栄養をとっていないからである。
では、なぜその哲学が結実しないのだろうか。それは、哲学を育てる土壌としての役割を果たす「教育」がそこにはないからである。
ひとりひとりの人間の「尊厳」よりも、共同体の秩序が必要とする「協調性」に最大の価値を求め、そしてひとりひとりの人間が秘めた無限の可能性よりもたった一つの価値でしかない「記憶力」の方に最大の価値を求め、それを偏差値という数字でその人に判決として言い渡すからである。
その瞬間に、無限の可能性をもってこの世に生まれた一つの大切な生命が、生涯にわたり自分の意思ではどうにもできない奴隷と化してしまうのである。
しかも、この「教育」という判事が言うには、“善かれ”との思いでしたのであって、“悪しかれ”との思いでしたのではないと・・・。

それでは、Good bye!