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GOOD MORNING 学園長!

第100話 一人の人間として生きる力を学ぶために「斉木」へ行く

当学園はその母体に予備校を抱えているので、高卒生から大学生、社会人が学びに毎年やって来ます。現役の高校生も若干いるのですが、高等学校の教育方針(もっと言えば、日本人の考える一般的な教育方針)と全く異なる教育方針(一人の人間の尊厳)をとっているので、そのためなのか高校生は基本的に来ないし、というより入学させないのです。
5月頃、予備校部門所属の大学浪人生の男子が私のところへやって来て、「高3の弟を是非入学させてください」と言ってきたのです。私は例によって、「意識的な点で、当学園の教育方針を理解することができないから入学させない、入学させたとしても結局不満を持って止めるから本人のためにならないし、こちらも不愉快な気分になる。とことん行き詰まったときに来るように。」と伝えたのです。
ところが、6月下旬になって再度その予備校生の兄がやってきて、「弟は大学へ行くかどうかは分からないが、とにかく一度斉木学園の授業をうけさせてやりたい。」と言ってきたのです。それなら入学を認めましょうということになり、今では彼の弟は、私の不安を吹き飛ばしてくれています。
昨日、ニュースで13歳の中学一年生の男子が、「世の中に疲れた」という40代か50代の大人が書くような自殺の遺書を残して、硫化水素ガス自殺をしています。この事件について、私は色々考えるところがあるのですが、思うにこの少年も、彼を直接的に取り巻く「学校、塾・予備校・家庭教師、家庭という’世の中’」によって現代の大人に降りかかる苦しみに近い苦しみが、か弱い彼の両肩に降りかかっていたのではないか(日本の子供にとっての「世の中」―学校、塾・予備校・家庭教師、家庭―による「個人の尊厳」を否定するような不届きな様々な要求)と想像するのです。
その責任者の中でも第一にあるのが、私を含め成長期にある子供の教育に携わる教育関係者であり、その責任は絶対的なもので逃れることはできないです。しかし、そうではない悲しい現実が子供たちの前に、毎日存在しているのです。

それでは、Good bye!