TOP >> GOOD MORNING 学園長!

GOOD MORNING 学園長!

第123話 欲望という乗客を満載した暴走列車

明治期以降の日本社会を、私は「欲望という乗客を満載したブレーキの効かない暴走列車」と呼ぼう。「汽笛一声新橋を・・・」から車輪のない正に夢のような21世紀の列車「リニア」一つ取ってみても、「赤煉瓦の洋館建て」から「東京スカイツリー」を観ても、また日本人の日常のありとあらゆる物がこの1世紀半の間にそれ以前の日本人の日常とはすっかり変わった物質的発展の側面と、反対にちっとも変わっていない、言い換えるとその社会的大変化に伴った成長のない面、すなわち無知故に気づくことなく頑固に貫いている精神的幼稚性の側面、これら二つの面が見えてくる。
後者の面を様々な表現で呼ぶことができよう。「心の成長の遅れ」、「学問の未発達」、「思想の未熟さ」、「教育の未発達と前時代性」、「欲望の塊」・・・・などである。しかし、もっと決定的なもの、すなわち「己の存在」(これがいったい何であるかについては、私の永遠のテーマである。)が悲しいかな振り返って2,000年の日本史の中で一貫して見て取れないのである。
教育の中の歴史や小説、映画、テレビなどすべて目にする日本人の歩んできた過去の歴史は、ある意味で「学ぶ」対象ではなく「懐古する」対象になっているのである。
これら二つの面、特に後者の成長なくして前者がないのは言うまでもありません。現在、日本社会の最先端の科学技術の未熟さと不的確な科学的判断のおかげで、日本人の乗った強欲列車がコントロールができず暴走し(東京電力の福島原発事故という形で)、明治期以降日本人に欲望を与え続けた西洋列国に対してひたすら「止めてくれ!!」と悲痛な声で叫んでいるのである。これと同じ現象は、日本人の精神的幼稚性がこのまま続くと恐らく、いや間違いなく「リニア」にも起きうることであろう。
あなかしこ、あなかしこ・・・。

それでは、Good bye!